子宮頸がんの原因になるHPVは粘膜型で、性行為だけでなく皮膚の接触によるものを含めて女性の約80%は知らない間にかかっています。さらに最近は性行為開始が低年齢化しており、その結果20~40代の若い年齢での感染者数が急増しています。子宮頸がんは一年間に約10,000~15,000人の女性が発症し、毎年約3,500人が亡くなるたいへん重大なVPDです。がんというと子宮体がんを含めて主に中高年になってからのことが多いのですが、子宮頸がんは20代前半の発症者もおり、30代までの若い患者が多いのが現実です。このがんの原因はHPVの中でも主に16型と18型であり、主に性行為を通じて感染します。
引用:KNOW-VPD
HPVの6型と11型は、外陰部や膣に見られるやっかいなイボで尖圭(せんけい)コンジローマの主な原因となります。尖圭コンジローマは主に性行為を通じて発症し、患者数は男女あわせて4万人とも言われています。
子宮頸がん(上皮内がんを含む)は、20代後半〜30代が発症年齢です。
日本では毎年約10000人以上もの女性が新たに子宮頸がんと診断され、子宮頸がんが原因で約3000人が亡くなっています。(厚生省:子宮頸がん予防ワクチンQ&Aより)
私は子宮頸がんのCIN3が見つかった時に、どこにこの怒りをぶつけていいのか分かりませんでした。
誰の責任なのか?いろいろなことが頭をよぎります。
常識の範囲内で安全衛生に務めてきたし、ちゃんとした恋愛をしてきたつもりでした。
HPVはとてもありふれたウイルスでどこにでもあります。
そのため、手からも感染し、コンドームでも完全に防げないと言われています。
ということは、ワクチンを接種していない限り、女性はHPVウイルスのリスクに晒され続けるということ。
とても残念で信じられない話です。
個人的にも子宮頸がんでなくなった方を知っているので、まだワクチンを打っていない人のことを考えるととても辛いです。
HPVの根本的な原因は、男性にも女性にもあるわけではなく、ワクチンが義務化されていない国の制度が一番の原因といってもいいでしょう。
自分や相手を責めないでくださいね。
そして、毎年会社などで行っている定期検診(細胞診)の「異常なし」は本当に異常がないとは限らないということを知っておかなくてはなりません。
結局、HPVの型を見てみないとわからないのです。
80%の女性が50歳までにHPVに感染した経験があるにも関わらず、組織診で型を調べたかったら、現在の日本では保険適用外。
検査のたびに3万円以上(合計はもっと高額になる)となる費用を個人で負担していかないといけないことになります。
納得いきませんでした。
アメリカ人の友人にこの話をしたら、
「アメリカはみんな予防接種学生の時にする義務になっってるから、女の子はみんな殆どの打ってるし、今では男性もHPVのワクチンを打つような運動もあるよ」
と。
世界では子宮頸がんは死ぬ病気ではない、というのが一般的な認識です。
子宮頸がんのワクチンが日本で採用され始めたのはまだ日が浅く(2009年から2011年ぐらい)私はすでに20代後半でした。
このHPV感染の責任は誰にあるのでもない。
もちろん組織診が保険診療になることも必要だけども、やはり一番大事なことは早く子宮頸がんHPVワクチンが一般化することです。
日本では亡くならなくていい若い女性の命が、HPVウイルスによって年間3000人も失われているのです。