パプアニューギニアで生活していると、日本で考えられないようなことが毎日のように起こります。
例えば、
・来るはずの人が来ない。(待ち合わせにも仕事にも)
・届くはずの物が届かない。
・壊れたものを売られる。
・賞味期限の切れたものでも全然OK。
・贈り物を要求される。
・警察に脅される。
・時間通りに行くとみんな来ていない。
・なんでも自由。
・いつも何かが間違っているか、抜けている。
・携帯が繋がらない。
・インターネットが激高で、超低速。
・停電
こんなことが日常茶飯事です。
でも良い所もたくさんあります。
・自然と調和できる。
・ゆったりと生活できる。
・まあ、どうにかなるさと思える。
・死ぬわけじゃないし、と大きく構えることができる。
・自分らしくいられる。
・小さなことに大きな喜びを感じることができる。
・生き急がない。
・焦りを感じない。
・余計な情報が入らない。
・楽観的になれる。
良いことも、不便なこともたくさんありますが、最近では全てのことに
「あ〜、パプアニューギニアらしいな〜(笑)」
と思えるようになりました。
人生に本当に必要なものなんてあまりないのかもしれない、
と達観した気分になれるのもパプアニューギニアライフの特徴なのかもしれません。
そもそもパプアニューギニアの人たちは、どんなライフスタイルを送っていて、どのような特徴を持っているのでしょうか。
Contents
パプアニューギニア人のライフスタイル
パプアニューギニアの生活はの〜んびりしています。
よく道端や木陰にに座ったり寝転がってブアイ(ビートルナッツ)を噛んで座ったりゴロゴロしている人がどこにでもいます。
速度的には東京のライフスタイルと比較すると正反対といってもいいかもしれません。
まだ電気が通ってない家もたくさんあるため、
・暗くなったら寝て(20時半ごろ)、
・日の出になったら起床(早朝5時くらい)。
パプアニューギニアの生活は「理想的な人間のライフスタイルだ!」と思う方もいるでしょう。
東京では夜22時でもまだ22時かと思って遊んでいましたが、パプアニューギニアでは18時以降は外に極力出ません。
早寝早起きの理由としては、もちろん夜は真っ暗ですることがないから寝る、というのもあるかもしれませんが、夕方から早朝は、ラスカルに襲われる危険性があるため、現地の人も外に出ないように、一人で歩かないように注意しています。
私が生活しているポートモレスビーはパプアニューギニアの首都です。
デスクワークやオフィスで働く人たちは8時半から17時、月曜日から土曜日(土曜日は半日)の生活をしている人も多いです。
ポートモレスビーは、他の地域よりも忙しく働く人の割合が多いかもしれませんが、この国でフルタイムで正社員として働いている人はあまり多くありません。
「働く=誰かに雇われる」という概念が、この国ではまだ新しいものなのです。
働かなくても、南国のこの国ではパパイヤやココナッツ、マンゴー、バナナなど甘くて美味しいフルーツが食べ放題というのも、働く必要のない理由の1つかもしれませんね。
どこでも豊かな緑があり、果実が年中実っています。
また、教育水準が低いため、賃金の良い仕事を得る(誰かに雇われる)のが難しい人もいます。
賃金が安い中で働くくらいなら、稼ぎの良い「ワントク」に助けてもらおう!という考え方も多いです。
パプアニューギニア人の家族構成は?
現代のパプアニューギニアは、基本的に一夫一妻制。
子沢山で10人近くの兄弟がいる家族も少なくありません。
そんな家族のワントク(親戚)は信じられない数だというのは想像していただけるでしょう。
パプアニューギニアには、「ワントク(Wantok)」というシステムがあり、家族や親戚の結びつきが大変強く、どんな時でも助け合うことが暗黙の了解となっています。
そのため、皆が働くのではなく、仕事を得られた人が親戚の働いていない人たちを養ったり、学費を工面してあげることが多いのです。
パプアニューギニア人の宗教観・価値観
敬虔なクリスチャンが多いです。
村でも、教会の牧師さんの地位が高く、村人は週に最低2回以上?!教会に通います。
パプアニューギニア社会は、キリスト教とワントクシステムが融合し、成り立っています。
パプアニューギニア人の性質・国民性
基本的に大きな声で笑い、知らない人にも手を振りと「陽気」です。
旅行でパプアニューギニアに来たら、みんなが笑いかけてくれたり手を振ってくれるため、
「なんてフレンドリーな人たちなんだ!」
と感動するかもしれません。クリクリの目と満面の笑みで迎えてくれます。
しかし、時々「恥ずかしがり屋さん」の一面も持っています。
元気良かったのに自分にスポットが上がると照れちゃいます。
とても素朴でかわいい国民性です。
また、国自体が南国でのんびりしているため、時間の概念がざっくりしていて、約束事を守るのが苦手なのことも特徴の1つとしてあげられるでしょう。
もちろん個人差があり、時間にしっかりしている人もたくさんいます。
しかし、一般的に「今を生きる」国民性なので、
「その時は大丈夫だと思ったのだけど、やっぱりダメだった。(//∇//)」
というようなことが多々あります。
悪気があったわけではないのです。
ただ段取りを組んだり未来を予測して行動する習慣がないのです。
裏表がなく素直な国民性といえます。
パプアニューギニアはのんびりしているため、日本人モードでこの国に来ると、ゆるさ?にびっくりすることもあるかもしれません。
家電の修理などを頼んでも時間通りに来ることはありませんし、頼んだその日に来ないことも日常茶飯事。(3日後に来たり。もし、週末挟めば週明けにしか来てくれません。涙)
私も初めてこの国に来た時は「こんなことってあるんだな〜」とびっくりしました。
日本で「生産性をあげる!」というような考え方が主流だと思っていたので不安になったほどです。
今となっては「これも人生。なかなか良いじゃん♫」と思えるようになり、パプアニューギニア色に染まってきました。
日本のハードなライフスタイルにお疲れの方がこの国に来たら、
「あ〜こんな人生もあるんだな〜」
とホッとしてもらえるかもしれません。
パプアニューギニア人は先のことを考えるのが苦手?!
年中真夏で、美味しいトロピカルフルーツがどこでも取れ、寝食に困ることは他の国に比べたらあまりないので、なかなかライフスタイルの近代化や技術の開拓が進まないようです。
「来年の穀物を作る種まで食べちゃった!てへ!」
ということもよくあります。
パプアニューギニアの人々の生活の特徴を悪く言えば「その日暮らし」、良く言えば彼らは「今を生きる!」というエキスパートなのかもしれません。
先のことなど不安がっても仕方がない。
今を楽しみたい!自分を見つめてみたい!
と思う方が、日本とは正反対のパプアニューギニアに遊びに来たら、いろいろなことを感じることができるでしょう。
変わりつつある最近の若者たち
基本的にこんなパプアニューギニアですが、
「これではいけない!」
と多くの若者は自分でビジネスを立ち上げたりと、少しずつですが発展が始まっています。
特にオーストラリアで教育を受けた人たちや一部の女性たちは、新しい風をパプアニューギニアにもたらしているようです。
終わりに
日本人の国民性は、
真面目、几帳面、器用、協調性、時間管理、礼儀正しい、謙虚し過ぎる
など一般的には言われているように、
パプアニューギニア人の特徴は、
陽気、楽観的、単純、マイペース、今を生きる、家族や友人(同じ村の人々)との繋がりを一番に重視する
と一般的には言えるでしょう。
「環境が人を作る」とよく言われますが、これは本当なのかもしれませんね。