2017年の10月、家族の一員であったラブラドールレトリバーの「ドール君」が16歳(人間の100歳!)でこの世を去りました。
参考:犬種別犬の年齢表
まだまだ若い時のドール
死因は老衰。
10歳過ぎてもピンピンしていて、朝晩約2時間の散歩が毎日の日課。
海岸線を歩いたり、柿の木を探しに行ったり、田舎の畑を回ったり、毎日を楽しんでいました。
亡くなる2年前ごろから、白内障の症状が進み、散歩中に溝に落ちそうになったり、電柱にぶつかりそうになったり。後ろ足の動きが悪くなり、徐々に歩く距離が短くなっていました。
白内障は犬の天敵ですね。
出来ることなら、人間のように白内障の手術してあげたかったな。
愛犬の介護: ドールが倒れてから亡くなるまで(4ヶ月)
2017年の6月(亡くなる4ヶ月前)に、母から電話があり「ドールが立てない」と。
ドールはラブラドールの中でもガタイの良い犬で(肥満ではなく)30kgぐらい体重がありました。
動物病院に連れて行ったのですが、ドールは16歳とかなりの高齢だったために、もう積極的な治療を行う段階ではないと言われました。
立てなくなってからは、頻繁に痙攣の発作、全身の硬直が。
脳梗塞・脳出血が疑われる所見でしたが、動物でMRIを撮るのは保険などないため高額だと(実費で8万円くらい)。
ドールは高齢でもあったためゆっくりと看取るという結論に至り、痙攣に対しては飲み薬で対処していくことに。
全身の硬直で(胴体の反りと四肢の突っ張り)座れないため、側臥位のまま動けないドールの体を綺麗にしてあげてオムツをつけて介護が始まりました。
利用したペットの介護用品
・洗い流さないペットシャンプー、ウェットティッシュ
・大型犬用のオムツ
(または大人用Sサイズのオムツ。犬用オムツは高額だったので大人用に尻尾の部分をハサミで切れ目を入れて)
・尿取りパット(これも人間用可)
・手袋
・褥瘡対策ガーゼ
・タオル 低反発マットなど
お役立ちアイテム
家族総出で初めての愛犬の介護をどうすれば良いか一生懸命考え、試行錯誤。
しかし、大型犬の介護は並大抵のことではありません。
側臥位(横向き)では、呼吸が苦しく、すぐに褥瘡ができてしまうということで、うちの父はドールの胴体を吊り下げるクレーンのようなものを友人と手作り。
このドールも可愛いけど🎶
しかし、痙攣発作があり頻繁に動くので危険になり断念。
時間を決めて体の向きを変えたり、低反発マットを使って対処することになりました。
みんな遠方に住んでいたため、メインは母が一人でドールの介護をしてくれました。
30kg近い犬の体位変換は60代の母にはとても大変。
痙攣発作で動くため、ポジショニングも注意しなくてはいけません。
次は、いくら気をつけても徐々に筋肉が衰えていき骨張っていくドールに体に褥瘡ができました。
側臥位の寝たきりのため、頬骨、肩、腰、四肢の重なる部分など。
そこに動物病院から貰った薬を塗ってガーゼで覆いできる限りのことをしました。
骨が当たるところは、タオルを挟みます。
発作の時に自分の爪で体を引っ掻かないように脚にはオリジナル弾包を。
やることは、人間の介護ととても似ています。
母は病院で働いているので、昼の休憩時間は合間をぬってオムツ交換と体位変換のために帰宅。
このようなカメラで遠くからも様子を確認できるので便利でした。
母の介護のかいもあってか、ドールは動けないものの元気。笑
6月に立てなくなった時点で、
「もう亡くなるんじゃないか。。」
とみんな覚悟はしていたのですが…
元気な介護老人犬として復活!笑
食事もドールの顔と体を支えながら、ふやかしたドッグフードや消化のいい野菜を薬を混ぜてスプーンで食べさせます。
これがとても重たいのですが、ドールは寝たきりになっても食欲が旺盛!
排泄も綺麗なものを定期的に。
オシッコが出たら
「ウ〜ウ〜」
と声を出し母を呼び、時には何もなくても老人の不定愁訴のように母を呼びました。
(これ結構可愛かった)
母がいない間はラジオをつけて寂しくないように、家族も時間ができたら出来るだけ実家に帰省するようにしてみんなで協力してドールを看取りました。
最後は、呼吸が荒くなり、食事を取れなくなり(亡くなる前日までガツガツ食べていましたが)、眠るように亡くなりました。
翌日、母と兄でペット葬儀社で火葬。
とても心優しい素晴らしいペット葬儀社とご縁があり、大切にお別れをしました。
愛犬の葬儀について
愛犬の介護:ふりかえり
介護の期間は長いようで短い4ヶ月でしたが、最後まで、ドールも私たちも一生懸命頑張りました。
16歳、私たちと人生を楽しんでくれたかなと心苦しくなり、今となってはもっとあれもこれもしてあげれば良かったなと考えることはありますが、犬も人も人生の終わりは必ず訪れるものです。
愛犬の介護: 愛犬の尊厳死(安楽死)は選択肢ではないのか?
ドールの介護中に、アメリカに住む友人にこの話をしました。
すると、「アメリカならすぐに尊厳死させる」ということ。
確かに私もドールの寝たきりの姿と、終わりが見えない介護を目の当たりにし、尊厳死という選択はないのか考えました。
友人の獣医さんに状況を伝え尊厳死について聞いてみると
「日本の動物病院では、ほとんどの場合、尊厳死(安楽死)は選ばない」
ということ。
家族も選ばないし、家族が選ばないことを獣医師も選べない。
総合的に考えて、日本の医療では尊厳死(安楽死)は施行しないのが一般的のようです。
その話をまたアメリカに住む友人にすると、
「ペットショップで動物を買って売れ残りは処分するのに、もうなす術がなくなった終焉を迎える動物に、家族と最後を決めさせてあげないなんて、日本はおかしい。」
と。
確かに、日本は命を重んじているようで軽薄にも扱うようなことろがあります。
人間も動物も自分の体が機能しなくなる最後の最後まで生き続けないといけないというのは、本人にも家族にも酷のように思いました。
動物でも最後を決められないのは、やはり責任問題が関わってくるからなのでしょう。
人間にしても動物にしても安楽死は永遠のテーマで、個人的にはやはり家族は決められないので、ここは獣医師がプロの視点から治療の継続や生命の終わりを説明し決めてほしいところです。
知識も乏しく愛着のある家族にはとても困難な決断…
おわりに
犬や猫の介護問題は日本の社会問題の1つになるほどのテーマです。
ドールは4ヶ月の介護生活でしたが、何年も介護を続けているという記事をネットでいくつも見つけました。
医療も発達し、寿命がどこまででも伸びて行きそうな今日。
死の多様性も考えるべき時にきているのでしょう。
ずーっと生きて欲しいけど、老いは容赦無く訪れるもの。
追伸の手紙:ドール君へ
ドール君、家族みんな君が大好きだったよ!
いっぱい毎日一緒に遊んだよね。
ボール投げ、川遊び、ご近所のご褒美周り。船にも車にも、軽トラの荷台にも乗っって色々なところに行ったね。
たまに脱走して警察にもお世話になりました。
ヒョイっとパトカーの後部座席にいつものように乗ったという逸話は忘れられません。笑
みんな君のことが大好きで、「良い犬だね〜!!」って散歩中も褒めてくれるから、
君をどこまでも連れていきたくなったよ。
わんぱくでどこか憎めなくって、とっても誇らしかった。
早朝の散歩も疲れていても、君が待っていると思ったらみんなが大変だね〜って言ってもぜんぜん苦に思わなかった。
いっぱい笑顔をくれたよね。
してあげられたことがもっとたくさんあったように思うけど、君は虹の橋でいつものように楽しく他の動物たちと自由に遊んでるんだろうね。
しばしの別れだ、またすぐ会おう。
君と一緒だと、わたしも幸せだから。
この世を去ったペットたちは、天国の手前の緑の草原に行く。
食べ物も水も用意された暖かい場所で、老いや病気から回復した元気な体で仲間と楽しく遊び回る。
しかしたった一つ気がかりなのが、残してきた大好きな飼い主のことである。
一匹のペットの目に、草原に向かってくる人影が映る。
懐かしいその姿を認めるなり、そのペットは喜びにうち震え、仲間から離れて全力で駆けていきその人に飛びついて顔中にキスをする。
死んでしまった飼い主=あなたは、こうしてペットと再会し、一緒に虹の橋を渡っていく。
引用:虹の橋wiki
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