ウワサには聞いていた月経カップ(英名:Menstrual Cup)を、シドニーのニュータウンのお店で発見し購入しました。
店員さんに
「これ本当にいいから試してみて!使い始めの数回はちょっと大変かもしれないけど。人生変わるよっ!」
と言われ、使える月一回の日を楽しみに。
私が買って使い始めたのは「Lunette」というブランド。
フィンランドで1つ1つ手作りされている医療シリコンを使ったものです。
「Your Vagina's New Best Friend!」 ←このキャッチフリーズ直球。笑
他にもディーバカップ、ムーンカップなど色々な種類があります。
日本製では、「ROSE CUP」というものが有名です。
欧米ではナプキンとタンポンの使用率が約5:5と言われています。でも、日本ではナプキン派9割に対し、タンポン派は1割といったところ。そんなことから、膣の中に挿入して経血を受けとめる商品開発は欧米のほうが早く、月経カップは海外製のものしかありませんでした。このような背景を受けて、サイズ感、デザイン面など、日本人が抵抗なく手に取って使えるものが望まれ、誕生したのが「ローズカップ」です。
出典:ヴェルミー
ROSE CUPは海外製のものに比べてやや小さめに作られていて、カップに計量目盛りがついているのでどのくらいの経血か確認できるところがポイント。
月経カップの存在は気になっているけど、まだ使ったことない!
という方のために、月経カップの使い方や疑問、メリットをお伝えしていきたいと思います。
Contents
1 月経カップの使い方
どの月経カップも形状は大体上の写真と同じです。
このカップ状になっているものをまず平らにしてもう一回縦に折りたたみタンポンのように膣に挿入します。
使い始めはやや挿入が困難に思うかもしれませんが、慣れれば大丈夫。
最長12時間変えずに過ごすことができます。
2 月経カップの疑問
その1 こんなに大きなの入るの?!痛みは??
何をおっしゃいます、入ります!笑
バージンの方や出産経験のない若年層の方は無理をしないで下さい。
挿入時やや慎重になりますが、リラックスして挿入しましょう。
挿入した時はやや尿意を感じるかもしれませんが、多分それは膀胱がやや圧迫されているからでしょう。
挿入時に痛みはありません。
十分に挿入出来ていないと突起の部分が当たって痛いかもしれませんが、調整すれば問題ありません。
正しく挿入できると付けている感じもしないので、生理中であることを忘れてしまうくらい快適です。
その2 漏れないの??
驚くことにほぼ漏れません。
私は生理二日目の量が多くなった時から使用しました。
量が普通の私は、生理二日目でも最長の12時間装着していました。
パンティーライナーと併用していたのですが、やや漏れてきたなと思って外してみると3/4ほど経血が溜まっていました。
二日目の夜もパンティーライナーと月経カップを使用して、8時間漏れなくぐっすり眠れました。
やや漏れたかなと朝飛び起きて外してみると半分くらい経血が溜まっていました。
眠っている時は横になっているので、やや早めに少し漏れるようです。
(家でヨガとストレッチをしていた時にも漏れがありました。)
その3 トイレを汚すのでは?
私はシャワーの時に変えましたのでまだトイレで交換をしたことはありません。
家にいる時、または長時間でない外出の場合はいいですが、公共の場のトイレだとなかなか交換はしずらいと思います。
量の多い日で長時間外出時は、変えの月経カップとビニール袋を持って外出するか、万が一のためにタンポンを持っておき併用してもいいかもしれません。
量が普通・少ない日は12時間交換しないでも大丈夫なので、取り外さなくても問題ないでしょう。
その4 体にダメージはないの?
医療用シリコンで(BPAフリー)、石鹸洗いや煮沸などをして清潔に保てば、問題ないようです。
タンポンの方が化学薬品を使ったコットンを使用していることが多いため、トキシックショック(TSS)などの弊害が昨今問題になっており危険度は高いと言えるでしょう。
その5 取れなくなることはないの?!
取れなくなることはないと思います。
タンポンと違ってカップ状になっているので、外す時に抵抗を感じるかもしれませんが、ゆっくり引き抜きましょう。
引き抜く時に、側部を少し押しながら、空気を抜くようにすると取り出しやすかったです。
(月経カップには、上部に数カ所小さな空気孔があります。)
徐々に使っていくうちに素材も取り外ししやすくなると思います。
3 月経カップのメリット
その1 交換する手間が省ける
月経カップならタンポンやパットよりも長時間交換せずに使用できます。
使っているうちに自分の経血の量も見てわかるようになるので、交換するタイミングやコツを見つけられるでしょう。
その2 漏れる心配が軽減した
生理二日目の量の多い日などは、頻繁にトイレに駆け込み、仕事で中々トイレに行けない時は洋服を汚した経験がある方も多いはず。
月経カップは最長12時間使用可能な上、タンポンなどのように染み出す心配はありません。
夜多い日に動いてもパットのようにズレがないためシーツを汚すことも少ないでしょう。
その3 血の匂いがしなくなった
シリコンで経血の漏れが少ないため、匂いが軽減したと思います。
その4 経済的&環境にもいい
私が買った月経カップは5000〜6000円ぐらいしましたが、何回でも壊れるまで再利用可能です。
タンポンやパットも結構高いですよね?
最初の初期投資はやや高いと思われるかもしれませんが、数回使用すればすぐ元を取れます。
その5 肌・体に優しい
パット+経血による皮膚のかぶれがなくなります。
布ナプキンなどと併用するともっといいと思います。
(私も次は布ナプキンを試してみたい!)
前述したように月経カップの素材は医療用シリコンでBPAフリーなので清潔に使えば体に悪影響はないでしょう。
経血の量も目視で確認できるので、自分の状態を観察することが出来ます。
私も初めて自分の経血の量や性質を観察して、「すご〜い!」と感動しました。
その6 環境・人に優しい
大量のパットとタンポンは使ってしまえばコットンやパッケージはゴミとなります。
月経カップを使用することでそれらのゴミを減らすことができ、コットンを使用しなくなるということは環境にも好影響です。
東アフリカでは月経カップで助かっている女性が多くいるようです。
ケニアの生理用ナプキン1パックの平均価格は、75シリング、
約100円だ。安いと思うかもしれないが、ケニアの未熟練労働者の平均日当が約150円であることを考えると、毎月、生理用ナプキンをコンスタントに購入できない女性が何千人もいるということになる。出典:HUFFPOST
オスカーにもノミネートされた、ネフリックス「PERIOD.END OF SENTENCE」が話題を呼んでいます。
この「PERIOD.END OF SENTENCE」は、小さなインド村の女性が生理について話題にすることもタブーとされてきた社会で、自ら生理パッドを作りビジネスをするという話。
月経(ピリオド、メンストレーション)により、学校に行けなくなってしまった女性が世の中にはたくさんいます。
生理は子供を持つためにとても大事なこと。
教育や社会の弊害でただの「生理」のためにやりたいことを諦めていたり、恥じらう習慣があるというのはとても悲しいことですね。
このような貧困の社会でも再利用可能な月経カップが使われるようになる社会になれたらもっと多くの女性が生きやすい世界になると思います。
現在では人口増加が世界の課題の1つになっていますが、女性の教育水準を上げることでこの異常な世界人口の増加率が急激に低下するというデーターもあります。
女性の人権、教育機会の向上による恩恵は計り知れません。